
金沢大学バイオマス・グリーンイノベーションセンターにて、「TeSHテックガレージ トークセッション Vol.2『未来の予感と祭りの予感―ものづくりと街―』」を開催しました。当日は、グラフィックデザイナーの酒川直己さんと、デザインリサーチャーの平野央さんをゲストに迎え、ものづくりやデザインが街や社会に生み出す可能性についてお話しいただきました。
酒川さんからは、祭りの前に街へ広がる期待感を、リボンなどを使ってデザインする「予感をつくるプロジェクト」が紹介されました。大学で3人から始めた活動が、企業や地域、美術館、小学校、福祉事業所などを巻き込み、200人を超える人々が関わる取組へ成長した過程が語られました。また、「すべてのプロジェクトが起業を目指す必要はない」「できることを、できる範囲で始める」「相手のために自分のしたいことをする」という、挑戦を続けるための考え方が示されました。
平野さんからは、デザインを物の見た目や形を整えることに限らず、問題の捉え方や未来の可能性を考える営みとして紹介いただきました。犬のマーキングを吸収するポールの開発では、犬の行動を観察しながら試作を重ね、人間以外の生き物とともにデザインする方法を探究しました。また、海辺の街で朽ちていく建物や構造物を、解体すべき問題ではなく新たな文化や資源として捉え直すプロジェクトも紹介されました。
講演後には、プロジェクトの効果測定や地域・行政との連携、アイデアを小さく試す方法などについて、参加者と活発な意見交換が行われました。その後、TeSHテックガレージに会場を移し、6名が3Dプリンター講習会に参加しました。参加者はFusion 360を使ってオリジナルのペットボトルキャップを設計し、互いに教え合いながら3Dプリンターでの出力に挑戦しました。
講演で学んだ「まずは小さくつくってみる」という考えを、その日のうちに実践する機会となり、ものづくりを通じて新たな交流と挑戦が生まれる一日となりました。

